このページは、これからISO9001事務局や現場リーダーになる方向けに、
「品質方針ってなに?」「現場にどう落とし込めばいい?」をシンプルに解説します。
ISO9001の監査や社内説明で困らないように、サンプル例文・現場で使える実践ノウハウもまとめています。
品質方針とは?
品質方針とは、会社や組織が「品質についてどう考え、どう行動するか」を示す、経営層から全社員への“約束”です。
ISO9001では、この方針が経営の軸となり、全員が共有・実践することが求められます。
- 事業の特徴や会社の想いを反映することがポイント
- トップのメッセージとして“シンプルで覚えやすい”表現にする
品質方針の進め方(STEP形式・具体例)
- 経営者が“自社の品質への想い”を明文化する
- 例:お客様第一/安全重視/現場主義 など
- 具体的な目標や行動とリンクさせる
- 例:不良率低減、納期遵守率向上など、現場のKPIとセットに
- 現場に伝える(見える化・説明・朝礼・掲示)
- 毎日・毎週の“声かけ”や朝礼活用、全体会議・イントラで共有
- 毎年見直し・現場の意見を反映する
- 実際の現場の声・課題を翌年の方針づくりに活かす
よくあるミス・監査指摘(事例・対策)
- 難しすぎて現場が覚えられない(→もっとシンプルに)
- 壁に貼るだけ、誰も見ていない(→日常業務と結びつける)
- トップの独りよがり、現場がついてこない(→現場の声も反映)
サンプル品質方針(業種別)
- 製造業向け:
「私たちは、お客様第一を徹底し、信頼される製品とサービスを提供します。継続的な改善と法令遵守を通じて、品質向上に全員で取り組みます。」 - サービス業向け:
「お客様の期待を超えるサービスを提供し、笑顔と信頼を広げます。日々の業務改善を重ね、安心・安全なサービス品質を実現します。」 - 建築業向け:
「私たちは、お客様に安心・安全な建築物をお届けします。法令・規則の遵守はもちろん、現場での確かな施工と改善を重ね、品質の向上と信頼の獲得に全員で取り組みます。」
まとめ
- 品質方針は「経営層の品質への約束と方向性」を示すもの
- 現場の目標・行動・KPIとリンクして、実践してこそ意味がある
- シンプル&現場が理解できる言葉選びが大事
一言:
品質方針は“掲示物”で終わらせず、“現場の行動”につなげましょう!
次回予告:
「品質目標の立て方と運用のコツ」を解説します。
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