ISOの“プロセスアプローチ”とは?

✏️ISO9001

「プロセスアプローチって聞いたことあるけど、結局なに?」「マニュアルや審査の時だけ気にしてるけど、普段は使えてない…」そんな方でも、仕組みとして現場に根付かせるコツまで、やさしく解説します。


プロセスアプローチとは?(定義・目的)

  • プロセスアプローチとは  組織の活動を「プロセス(仕事の流れ)」としてとらえ、それぞれのプロセスが“どのようにつながり、目的を果たしているか”を明確にする考え方。
  • 目的  各部門・業務をバラバラに管理するのではなく、“全体の流れ(システム)”として最適化し、顧客満足や品質向上につなげる。

プロセスアプローチの進め方(STEP形式・具体例)

  1. プロセスを洗い出す  例:受注→製造→検査→出荷、など主要な業務を“流れ”で書き出す
  2. 各プロセスの「インプット」と「アウトプット」を明確にする  例:受注のインプット=顧客からの注文書、アウトプット=製造指示書
  3. つながり(関係性)を見える化する  プロセスマップやフロー図で図示
  4. 管理方法・責任者を決める  どのプロセスを誰が担当し、どんな指標(KPI)で管理するかを設定
  5. 改善活動(PDCA)を回す  トラブルやミスが出たとき、どこで“つまずいたか”をプロセス単位で見直す

よくあるミス・監査指摘(事例・対策)

  • 事例1:プロセスの“つながり”が曖昧  →部門ごとの仕事が“独立”していて、どこがボトルネックかわからない
  • 事例2:「プロセス=部署」だと思っている  →業務の流れ(実際のやり取り)が抜け落ちてしまう
  • 事例3:プロセスマップだけ作って満足  →実際の運用・改善につながっていない

対策:

  • 定期的なプロセスレビューや現場ヒアリングを実施
  • 改善例を「見える化」して共有する

フォーマット例

  • プロセスマップ(例)
  • インプット/アウトプット表(例) 


まとめ

  • ポイント1:プロセスアプローチは「つながり」を意識して全体最適化
  • ポイント2:実際の仕事の流れを見える化することが重要
  • ポイント3:現場の声や運用を定期的に振り返ることが定着のコツ

一言: “プロセスアプローチ”をただのマニュアル作りで終わらせず、「現場で本当に使える仕組み」に育てましょう!

次回予告: 「力量と教育」についてです。

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