「ISO9001の“トップマネジメント”って具体的に何する人?」
この記事を読むとわかること
- 「トップマネジメント」の定義と役割
- ISO9001で経営層に求められること
- 現場での実践例やよくある勘違い
トップマネジメントとは?(定義・目的)
- 定義
ISO9001での「トップマネジメント」とは、組織の全体を指揮・管理する人(またはグループ)のこと。
一般的には社長や役員クラスが該当しますが、中小企業の場合は「経営者=トップマネジメント」ということも多いです。 - 目的
品質マネジメントシステム(QMS)を“形だけ”で終わらせず、組織全体で品質向上や顧客満足に本気で取り組む体制をつくることが目的。そのため、「経営層のコミットメント(本気度)」が超重要とされています。
トップマネジメントの役割・進め方(STEP形式・具体例)
トップマネジメントが担う主な役割は以下の通り:
- 方針や目標の決定
└ 品質方針、品質目標を自ら決め、組織に示す - リーダーシップの発揮
└ 自ら現場にメッセージを出し、マネジメントシステム活動をリードする - 資源の確保
└ 必要な人材・設備・予算を準備する(「忙しいから人手を増やす」「教育に投資」など) - レビュー・見直し
└ マネジメントレビュー等を通じて、現状把握と改善指示を出す - 組織全体への浸透
└ 方針が現場に伝わるように工夫する(朝礼で話す、社内報に掲載など)
よくあるミス・監査指摘(事例・対策)
ミス・誤解の例
- 「書類だけ作って、実際には何もしていない(現場に伝わっていない)」
- 「社長が“知らない・やっていない”状態」
- 「品質方針が現場で“お飾り”になっている」
監査でのよくある指摘
- 「トップマネジメントのリーダーシップが見えない」
- 「目標設定が形骸化している」
- 「マネジメントレビューが“単なる報告会”になっている」
対策
- 方針や目標を「現場の言葉」に落とし込む
- 社長・役員が定期的に“現場に顔を出す”
- 実際の改善活動や成果をトップ自らフィードバックする
まとめ
- 「トップマネジメント」とは、経営層(社長・役員など)が“品質経営”の旗振り役になること
- 単なる書類や会議で終わらせず、“本気で取り組む姿勢”が現場に伝わるかがカギ
一言:
ISOは“経営者の本気度”で浸透力が変わる!現場を巻き込む仕掛け作りも大切です。
次回予告:
→「サーベイランスって何?」をテーマに解説します!
コメント