サーベイランス(Surveillance Audit)は、ISO認証を維持するための定期審査のことです。通常は初回認証取得後1年目・2年目に行われる外部審査であり、3年目に再認証審査が行われます。
目的は、企業の品質マネジメントシステム(QMS)が継続的に運用・改善されているかを確認すること。審査機関の審査員が訪問し、現場の状況・記録・手順の実行状況をチェックします。
サーベイランス対応の進め方(STEP形式)
STEP1:審査日程の調整
- 審査機関から候補日連絡 → 事務局が関係部署と調整
- 現場が繁忙期のときは、説明可能な範囲で事前相談を
STEP2:審査計画の確認
- 審査範囲やインタビュー対象部署の確認
- 審査員の人数と所要時間を把握
STEP3:必要な記録・書類の準備
- 以下はよく確認される項目:
- マネジメントレビュー記録
- 内部監査記録
- 不適合・是正記録
- 目標と実績、改善活動
- 品質方針・教育訓練記録
- 変更管理に関する記録 など
STEP4:現場への周知・事前説明
- 「今年のサーベイランスではこういう観点で見られるかも」といった勘どころを共有
- 対応マニュアルを現場向けに要約するのもおすすめ
STEP5:審査当日の対応
- 事務局が受付と流れの管理
- インタビューの際、担当者が緊張しないよう事務局が同席してサポート
STEP6:審査後の対応(是正処置)
- 指摘事項があれば、原因分析 → 是正処置 → 証拠提出
- 審査機関からの報告書に基づいて期日までに対応
よくあるミス・監査指摘
よくある指摘例 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
マネジメントレビューが形骸化 | 定期開催していない or 実施内容が薄い | 年1回の開催を徹底+改善テーマを必ず議論 |
内部監査の記録が不足 | 実施していても記録を残していない | 監査チェックリスト+結果報告書をセットで保管 |
不適合の是正が表面的 | 「注意喚起した」で終わっている | 再発防止策+再発防止効果の確認まで追う |
まとめ
✅ サーベイランスは「日常運用のチェック」
✅ 事前準備と関係者の連携が成功のカギ
✅ 指摘が出ても焦らず、原因分析→対策提出が基本
👉 次回は、「是正処置ってどうする!?」です。
コメント