ISO9001の「力量」「教育・訓練」は、実は多くの現場で“なんとなく”進められがちなテーマです。本記事では、「力量」と「教育・訓練」の違いが曖昧な方を対象に、現場で“できる人”をどう育てるか、そのポイントを解説します。この記事を読むことで、社内教育やOJT、スキルマップの具体的な運用イメージがつかめるはずです。
力量とは?(定義・目的)
- ISO9001における「力量」とは、必要な業務を適切に遂行できる能力や知識、経験のこと。
- なぜ求められるのか? → 「品質不良の防止」「業務の安全遂行」など、組織の目標達成に直結するから。
教育・訓練との違い
- 教育:知識を与えること(座学・研修など)
- 訓練:実務を通じたスキル習得(OJTなど)
- 力量は「教育+訓練+経験+評価」の総合力で考える。
力量の評価方法(STEP形式・具体例)
- 必要な力量を明確化(職種や業務ごとに“必要要件”をリストアップ)
- 力量の現状把握(スキルマップや面談で可視化)
- 教育・訓練計画の策定(ギャップを埋める教育・OJTの計画)
- 定期的な力量評価(実技テスト、レビュー、監査時の確認など)
- フィードバックと継続的な改善
よくあるミス・監査指摘(事例・対策)
- 教育しただけで満足し、“評価”を忘れがち
- 力量証明の記録が不十分(証拠が残っていない)
- 現場スキルと記録内容が合っていない(ペーパードライバー化)
【対策】
- 教育・訓練後は“実際にできるか”を必ず確認
- 力量評価や教育記録は残す(監査で証拠に)
- スキルマップ等で定期的に“見える化”
ツール・フォーマット例
- スキルマップ(職種・担当者別の力量一覧表)
- 教育訓練記録台帳(研修実績の記録)
- 力量評価シート(評価項目と実績の見える化)
まとめ
- 必要な力量は業務ごとに異なる。現場の実態をしっかり反映しよう。
- 「教育」「訓練」「評価」を回す仕組みが大切。
- 記録と“見える化”が監査対応のポイント。
💡 「仕組みで育てて現場力UP!」
【次回予告】→「外部委託について」です。
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