はじめに|1年経ったら税制けっこう変わってた件
こんにちは、まっつぁんです。
2025年7月に「超めんどくさい卒業試験…確定拠出年金の取り崩し方」って記事を書いたんですが、あれから約1年。
「そろそろFIREの設計、見直そかな〜」と思って税制チェックしてみたら……
けっこう変わっとるやん!!
ざっくりこの3つ:
- 基礎控除が 48万円 → 58万円 に拡大(朗報)
- 給与所得控除の最低保障が 55万円 → 65万円 に拡大(朗報)
- 退職所得控除の「5年ルール → 10年ルール」(FIRE勢には実質改悪)
これ、FIRE志向のわしらにはモロに影響する話やん…ということで、56歳サイドFIREを目指すまっつぁんが、最新税制を踏まえて確定拠出年金の取り崩し戦略を再シミュレーションしてみました。
結論を先に出します。
| 受け取り方法 | 10年合計の実質税負担 |
|---|---|
| 一時金(19年ルール調整あり) | 約102万円 |
| 年金形式10年(拠出節税考慮) | 約1万円 ✨ |
差額は 約101万円。これだけで推し活5年分くらいいけるやん…!
ということで、なぜ「年金形式10年受け取り」が最強なのか、最新の税制改正を踏まえて詳しく解説していきます。
確定拠出年金の受け取り方法(おさらい)
60歳以降、確定拠出年金(iDeCo・企業型DC)は以下の方法で受け取れます。
- 一時金(全額まとめて受け取り)
- 年金形式(5年〜20年で分割)
- 一時金+年金形式の併用(金融機関により制限あり)
一時金:退職所得扱い
- 退職所得控除が使える
- ただし退職金と重なると控除枠を超えるリスクあり
- 課税所得が大きくなりやすく、税負担が重くなる可能性
年金形式:雑所得扱い
- 毎年少しずつ受け取る形
- 公的年金等控除+基礎控除を活用すれば、非課税も可能
- 一度設定すると原則変更不可
【最重要アップデート①】基礎控除改正で非課税枠が拡大!
ここが2026年版の最大のグッドニュースです。
基礎控除が48万円→58万円に引き上げされたことで、年金形式受け取り時の非課税枠も自動的に拡大しました。
| 年齢帯 | 旧(〜2024年) | 新(2025年〜) | 拡大幅 |
|---|---|---|---|
| 60〜64歳 | 108万円 | 118万円 | +10万円 |
| 65歳以上 | 158万円 | 168万円 | +10万円 |
※ 60〜64歳:公的年金等控除60万円+基礎控除58万円
※ 65歳以上:公的年金等控除110万円+基礎控除58万円
10年間の年金受け取りなら、累計100万円分の非課税枠が増えた計算になります。
これは地味やけどデカい。10年で100万って、推し活費1年分やん…!
【最重要アップデート②】9年/19年ルールへの改悪
もう一つ、こちらは残念なお知らせ。
2025年度税制改正により、退職所得控除の「5年ルール」が「10年ルール」に変更されました(2026年1月1日以降に支払うDC一時金から適用)。
新ルールの概要
ケース1:iDeCo一時金を先に受け取った場合
- 退職金の受け取りまで 10年以上空けないと控除がリセットされない
- 9年以内(前年以前9年以内)だと、控除が重複調整される
ケース2:退職金を先に受け取った場合
- iDeCo一時金の受け取りまで 20年以上空けないと控除がリセットされない
- 19年以内だと控除が重複調整される
FIRE勢への影響
FIRE志向勢は、退職時に退職金を受け取るのが普通。つまりケース2が確定します。
ということは、56歳退職の場合、iDeCoの一時金受け取りを 76歳以降にしないと控除がフルリセットされない…!
でも、iDeCoは 75歳までに受給開始義務があるので、わいの計画だと事実上、退職所得控除のフルリセットは不可能ということ。
これ、FIRE勢にとってはほぼ「詰み」やん…
→ だからこそ、退職所得控除に頼らない「年金形式受け取り」の優位性がさらに上がったわけです。
まっつぁんの受け取り戦略(2026年版)
前回記事から1年経って、自分の計画もちょい更新したのでお知らせします。
基本骨子
| ステップ | 内容 |
|---|---|
| 〜56歳 | iDeCo月2.3万円拠出継続(節税効果年約8万円) |
| 56歳3月末 | 退職金600万受取 → 退職所得控除1,010万でフルカバー(税ゼロ) |
| 56歳4月 | 企業型DC(約650万)→ iDeCoに資産移換 |
| 56〜59歳 | オンライン秘書等(個人事業主・青色申告)+NISA取崩で生活 |
| 60〜69歳 | iDeCo+DC合算 約1,000万を年金形式10年分割(年100万) |
| 70歳〜 | 公的年金繰り下げ開始(+42%増) |
前回記事との違い
- 退職年齢:55歳 → 56歳3月末(より現実的に調整)
- 基礎控除:48万 → 58万(改正反映)
- iDeCo個人加入:2023年4月起点で計算
- DC残高:実際の数字をベースに精緻化
この戦略の3つのメリット
- 税負担を極小化(10年で約23万円、拠出時節税考慮で実質ほぼゼロ)
- 国保・介護保険料も抑制(10年で約56万円)
- NISAの取り崩しタイミングを後ろ倒し可能(複利効果を最大化)
一時金 vs 年金形式:2026年版シミュレーション
ケース:60歳時点でiDeCo+DC合算1,000万円を受け取る
| 方式 | 税区分 | 税額 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 一時金(19年ルール調整あり) | 退職所得 | 約102万円 | 控除ほぼ消滅 |
| 年金形式10年(年100万) | 雑所得 | 約23万円 | 60-64歳は微課税、65歳以降ほぼゼロ |
| 拠出時節税効果(4年分) | – | △約22万円 | 月2.3万円継続前提 |
| 年金形式の実質負担 | – | 約1万円 | ✨ |
差額は 約101万円。これだけで推し活5年分くらいいけるやん…!
年金形式の年齢別税負担イメージ
60〜64歳(公的年金等控除60万円)
- 雑所得:100万 − 60万 = 40万円
- 事業所得55万+雑所得40万=総所得95万
- 所得控除(基礎58万+社保等15万)約73万を引いて課税所得約22万
- 所得税+住民税で年約4万円 × 5年 = 約20万円
65〜69歳(公的年金等控除110万円)
- 雑所得:100万 − 110万 = ゼロ(控除内に完全収納)
- 事業所得分も基礎控除でほぼ相殺
- 年税負担:均等割中心で年約5千円 × 5年 = 約2.5万円
→ 10年合計で約23万円
国保・介護保険料の影響(大阪市モデル・2026年版)
非課税世帯ベースなら、以下のように大幅に軽減されます。
| 年齢帯 | 年間保険料 | 内訳 |
|---|---|---|
| 60〜64歳 | 約35,100円 | 国民健康保険料のみ |
| 65〜69歳 | 約77,000円 | 国保+介護保険料(非課税第2段階) |
10年間の合計:約56万円
現役時代の社会保険料は数十万円〜100万円台かかるので、FIRE後は約90%カットになる。これがFIREの威力やで…!
副業とのバランス|個人事業主は最強の節税装置
FIRE後にオンライン秘書やブログ収入を得る予定なら、個人事業主+青色申告の組み合わせが超強力。
主なメリット
- 青色申告特別控除65万円(e-Tax+複式簿記の場合)
- 経費計上で課税所得を圧縮
- 国保料の算定基礎も下がる
- iDeCo拠出枠が会社員の3倍(月2.3万→月6.8万)
ただし注意点
FIRE後のiDeCo拠出は「ほどほど」がベスト。なぜなら:
- 課税所得が小さいFIRE後は、拠出時の所得税控除効果が限定的
- 出口の年金額が増えると、公的年金等控除の枠を超えるリスク
- 推奨:月2.3〜3万円程度の継続
「節税のために拠出MAX!」って勢いで突っ込むと、出口で課税対象が増えるという落とし穴があるので注意やで。
受給前のアセット調整も忘れずに
これは前回記事から変わらない重要ポイント。
- 運用が好調で評価額が上振れすると、非課税枠を超えるリスクあり
- 受給開始前に株式→債券や定期預金へスイッチング
- 受給開始後は原則スイッチング不可なので、計画的に準備を
特にiDeCoは受給開始前の数年間で安全資産にシフトしておくのが王道。「年金形式10年受け取り」を前提にするなら、60歳時点でだいたいの残高が読める状態にしておきたいところ。
まとめ|2026年版の3つの結論
- 基礎控除10万円拡大で、年金形式の非課税枠がさらに広がった(10年で累計+100万円分)
- 9年/19年ルール改悪で、一時金受け取りの不利が拡大 → 年金形式の優位性がさらに上昇
- 戦略の骨格は2025年版から変わらず、ただし数字は最新化が必要
確定拠出年金の出口戦略は、毎年変わる税制と向き合いながらアップデートしていくもの。一度設計したら終わり、ではないんやな〜と痛感した1年でした。
逆に言えば、1年に1回は再シミュレーションすれば、ほぼ最適解を維持できるということ。
ということで、
結局……今年もめんどくさいわぁ。。。。。。
でも、このめんどくささを乗り越えた先に、「税負担をほぼゼロでサイドFIRE」という美しい世界が待ってるはず。
間違ってたらどなたかご教示くださいm(_ _)m

コメント